モッタイナイキッチン TOP > WAKEUP NEWS NETWORK > 「もったいない」を「ありがとう」につなげるフードバンク活動に参加しよう!

Wakeup news network

「もったいない」を「ありがとう」につなげるフードバンク活動に参加しよう!

■食品ロスを減らし、食に困っている人へ食糧支援するフードバンク

 あなたの自宅の食品ストッカーの中に、食べきれずに余って困っている食糧はありませんか? そうした、あと数ヵ月後には廃棄してしまうかもしれない食糧を廃棄処分から救いつつ、食べ物に困っている人を支援できる活動があるんです。それが、これまでのWNNでもお伝えしている「フードバンク」です。

フードバンクとは、個人宅で食べずに眠っている食糧や、企業から出る規格外品、災害備蓄品などを引き取り、今、食べるものがなくて困っている個人や福祉施設などに無償で提供する活動です。先日は「コープフードバンク」について紹介しましたが、今回は富谷市成田を拠点にフードバンク活動を行うNPO法人「ふうどばんく東北AGAIN(あがいん)」に取材に行ってきました。

■「あがいん」のフードバンク活動が広がりをみせています

※個人や企業、団体から引き取った食糧は、食に困っている個人宅や福祉施設などに無償で提供しています

「あがいん」が設立されたのは、ちょうど10年前。多賀城市のあるパン屋の店主が、売れ残りのパンを廃棄するのがもったいない、誰かの役に立つことができないかと、「あがいん」の現理事の一人に相談を持ちかけたのがきっかけです。それ以来「あがいん」のフードバンク活動は広がりをみせており、2017年度には約44トンの寄贈品を企業や団体、個人からいただきました。そのうち企業からの寄贈が407件、個人からが237件、団体からが29件あり、年々活動に賛同して寄贈くださる方が増え続けています(すべてのべ件数)。
昨年2017年度に食糧支援した数は、のべ13,027名にのぼり、その重量は45トンになります。食糧支援の方法は、主に4通りあり、①個人への直接配送、②相談機関や福祉団体など現在連携している102の団体を通して支援する方法、③福祉施設などに入所している個人に支援する方法、④路上生活者を対象とした炊き出し「あがいん食堂」を行っています。食糧支援の対象地域は、主に宮城県全域と、現在まだフードバンク団体がない福島県を対象としています。

※「あがいん」事務所にある寄贈された食糧の一部。消費期限・賞味期限、種類別に管理され、支援に使用するまでストックしています

 食べ物に困っている方からの支援要請の数は、年々増えてきているそうです。最近では、個人からの食糧支援要請が1日5~9件もきているとのこと。「実は今、食糧を支援してほしいという依頼に対して、寄贈量が追い付いていないのが現状です」と話すのは、スタッフの小椋 亘さんです。こうした状況を受けて、現在「あがいん」ではフードバンク活動のさらなる周知に加え、日頃から企業や団体、個人に食品を寄贈してもらえる体制の強化に取り組んでいます。

■私たちが個人でフードバンク活動に参加することができます!

※2018年5月26日(土)、27日(日)に仙台市青葉区ぶらんど~む一番町で行われた「Aiどんどこ市」にブース参加し、「あがいん」のフードドライブを実施している様子。写真中央がスタッフの小椋 亘さん

 では、個人の私たちが「あがいん」のフードバンク活動に参加するにはどうしたらよいのでしょうか? その方法は、①食糧の寄贈、②寄付金での協力、③ボランティアとして活動に参加する、④周りに、今、食べ物が無くて困っている人がいたら「あがいん」を紹介する、という4通りがあります。ここでは特に、①食糧の寄贈について詳しく紹介します。

【寄贈できる食糧】
■消費期限・賞味期限のないもの
 例 / 米、砂糖、塩、茶葉 など

■消費期限・賞味期限が1ヵ月以上残っているもの
 例 / 缶詰、レトルト食品、海苔、菓子、ジュース、インスタントコーヒー、インスタント食品、味噌、醤油 など

※保存状態によって虫食い・破損などが懸念される場合は寄贈をお断りされる場合があります
 個人での食糧寄贈の場合、「1個だけ・少量だけの提供でも大丈夫?」と疑問を抱く方がいるかもしれませんが、心配はご無用。1個だけ、少量だけでも上記にあてはまれば寄贈が可能です。特に缶詰やレトルト食品などのおかず類、あかちゃん用の粉ミルクが慢性的に不足しているとのことです。

【寄贈する方法】
■直接事務局に持っていく
 富谷市成田の「あがいん」事務所に直接寄贈品を届けて提供することができます。

■郵便・宅配便で送る
 送料は原則的に寄贈者の負担となります。大量または重量のある食糧など送ることが難しい場合は、「あがいん」事務局にご相談ください。

■フードボックスを利用する
 フードボックスとは、フードバンク活動における食糧を収集する方法の一つです。期間限定や常設などで、協力する団体や企業、店舗、行政などに設置し、周辺住民や各施設利用者やお客さんが、家庭に眠っている食糧をこのボックスに投函するかたちで寄贈し、それを定期回収して食糧を集めます。

※イベントなどで設置されるフードボックス。この中に食糧を入れます
・フードボックス設置場所
 富谷市成田のイタリアンレストラン『il mio campo(イル・ミオ・カンポ)』のエントランスで開催するマルシェに、「あがいん」のフードボックスが設置されます。農薬不使用の野菜や天然酵母のパン、本格コーヒーなどを販売する素敵なマルシェです。
マルシェ開催(フードボックス設置)日:8月5日(日)(2018年7月4日現在の情報です)

■フードドライブに参加する
 フードドライブとは、フードバンク活動における食糧を収集する方法の一つを指します。「あがいん」では、各種イベントにブース参加するかたちでフードドライブを行い、個人からの食糧寄贈を受け付けると同時に、チラシ配布や職員の活動紹介などを通して、広く市民の方にフードバンク活動を知ってもらう機会にしています。

・これから行われるフードドライブ参加予定イベント(すべて2018年開催。2018年7月4日現在の情報です)
9月2日(日) エコフェスタ2018 (場所:勾当台公園市民広場)
9月11日(火) イ・ジョンミン チャリティコンサート(場所:未定)
9月29日(土) アートインクルージョン2018(場所:JR長町駅駅前広場)
10月14日(日) みんなのマルシェ(場所:あがいん事務局隣接駐車場)
 フードドライブなどの実施に関しては、「あがいん」のフェイスブックなどで随時告知を行っています。詳しい情報はフェイスブックでご確認ください。また、フードバンク活動への参加は、寄付金での協力やボランティアとしてでも大歓迎! 詳しい参加の方法は「あがいん」ホームページなどでご確認ください。

■人も社会も、みんなが輝ける持続可能な社会へ

※「就労サポートセンターあがいん」の利用者が、就労支援プログラムの一環として寄贈された食糧の在庫管理を行っている様子

 「あがいん」のフードバンク活動は、「食」に困っている人の支援のみならず、「職」に困っている人の支援にも広がっています。2017年5月に、就労移行支援事業「就労サポートセンターあがいん」を開所したのです。ここでは、障害の有無にかかわらず働くことに対して困難を抱える方の就労支援を行っており、就労に向けたプログラムの一つとしてフードバンク活動への参加(寄贈品の管理、寄贈者対応、施設への配送など)が盛り込まれています。
 「寄贈者や支援者と接し、“ありがとう”と直接言ってもらえる場があることで、利用者は誰かの役に立つやりがい、人と接する楽しさ、仕事への責任感などを実感しています。就労に役立つスキルの習得の場を提供することはもちろんですが、私たちはこうした社会参画を伴うことで、人と接することの喜びや楽しさを感じてもらうことも大切にし、支え合いの中で生きていける力を体験してほしいんです」と小椋さんは話します。
この、フードバンクと就労支援のマッチングのあり方は、全国初の取組みであり、従来の支援する側、される側の関係ではなく現代に生きる仲間、共に活動する・共に生きる仲間という関係、そして“誰かのために”を軸にした活動を共にすることで、今、あがいんに通う仲間たちはとてもいきいき活動しています。この内容を見に、既に全国から多くのフードバンク団体や障害者支援団が視察に来ています。
 「あがいん」が最終的に目指しているのは、生活困窮者も障害者も健常者もみんなが取り残されることなく安心して暮らせ、地球環境にもやさしい持続可能な社会。「もったいない」から始まった「あがいん」の活動は、今、さまざまな「ありがとう」のかたちになって実を結び、本当の豊かさを次の世代につなげようとしています。

pagetop