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ベランダや庭で「生ごみをたい肥に」― 捨てるのではなく、循環させる。

■たい肥って?

そもそも「たい肥」とは、辞書によると「わら・落葉などを積み重ね、腐らせて作った肥料。つみごえ」(出典:小学館デジタル大辞泉)、「野草、落葉、わら等を堆積発酵させた自給肥料」(出典:株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版)と解説されています。

要するに、発酵の力でできる肥料のこと。化学肥料などと違い、発酵の力で自然のミネラルを濃縮させる安心安全な肥料です。

■ベランダや庭でできる生ごみのたい肥化

腐らせて作る、とか、堆積発酵とか聞くと、難しい、手間がかかるもののように思われるかもしれませんが、ちょっとしたポイントを押さえれば、家庭で出た生ごみを使い、マンションのベランダや自宅の庭でもたい肥化ができるんです。生ごみは野菜以外にも大概の生ごみなら混ぜて大丈夫。固いトウモロコシの芯などは荒く刻んでから、大きな魚の骨は細かくしてからなどのコツがあります。貝や卵の殻は分解されませんが、そのままたい肥として使っても大丈夫です。

今回ご紹介するのは、段ボールを使って作るたい肥。教えていただいたのは「仙台生ごみリサイクルネットワーク」事務局長の徳田実(とくたみのる)さんです。

〇STEP1

【段ボールを準備する】

段ボールはしっかりした作りのものが適しています。みかんやりんごなど、重い果物が入っているような段ボールだとちょうどよいとのことです。
段ボールの裏面は紙のガムテープ(布テープではなく、紙)でしっかり止めましょう。段ボールの底にはもう一枚段ボールを敷いて補強にします。
  • 裏面はしっかり紙のガムテープでとめる
  • 底に補強のため段ボールの板を敷きます

○STEP2

【菌がいっぱい入った土を準備する】

生ごみをたい肥化させるためには「発酵を促す菌がいっぱい入っている土(腐葉土など)」と生ごみを混ぜる必要があります。腐葉土は園芸店などで購入するか、リサイクル系のNPO、環境イベントなどで配られることもあります。
「仙台生ごみリサイクルネットワーク」さんでも、数に限りはありますが、お分けすることができる、とのことですよ。

○STEP3

【洗濯ネットに土と米ぬかを混ぜた生ごみを入れる】

発酵すると、生ごみは水と二酸化炭素に分解されます。発酵を促すため、空気が循環するように洗濯ネットなどの「網の袋」を使います。この網の袋に土と生ごみ、米ぬかを入れて、洗濯ネットをしっかり揺らすように全体をかき混ぜます。

洗濯ネットに土と生ごみと米ぬか入れてよく混ぜ合わせる

・POINT1

生ごみはしっかり「水きり」して

ダンボール式では、水分が多すぎると、たい肥とならず腐ってしまうことがあります。
徳田さんは、大きなステンレスボールにザルを載せ、そこに生ごみを溜めていました。

・POINT2

「米ぬか」を混ぜる

良いたい肥にするコツは、菌がたっぷりいる土に、発酵を促進させる米ぬかを混ぜること。
腐葉土2.5キロに対し、米ぬか1キロが目安です。

〇STEP4

【段ボールをかごの上に載せる】

発酵で出る水蒸気や二酸化炭素を逃がすために、段ボールをビールケースなどの上に乗せて、雨の当たらない屋外で保管します。翌日からや微生物が生ごみをしっかり分解してくれます。500~700g程度の生ごみであれば、一日で消えてしまうそうですよ!それ以上の生ごみは次の日に回すと良いでしょう。
なお、段ボール式に適した季節は4月から10月まで。寒い時期は菌の活動が鈍るので、これから始めよう!という方は次の春からチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

■たい肥の中はまるで小さな地球

徳田さんのご自宅では、段ボールによるたい肥化ではなく、プラスチックの大きなコンポスター(屋外設置型生ごみ堆肥化容器)を使い生ごみをたい肥化していました。コンポスターの場合は一年中生ごみを投入しても大丈夫。

屋外型のコンポスターで上手にたい肥を作るコツは、コンポスターの底部を土に埋めることなく、地面に刈り草などをたっぷり敷いて、その上にコンポスターを置くこと。発酵に必要な空気の循環のためには、土に埋めない方が断然良いとのこと。
さらに、生ごみを入れるときは、生ごみの3倍の土と混ぜてから容器に投入。その上に2センチぐらい土を被せます。それを毎日続けると1か月ほどで満杯になるので、コンポスターは2基用意すると良いそうです。たい肥として使うためには6か月ぐらい寝かせてからがベストとのこと。

コンポスターの中を見せていただくと、そこには元気に、うねうね動くミミズや、様々な種類の小さな昆虫がたくさん!丸々と太ったカブトムシの幼虫もいました。生ごみの臭いなど全くなく、懐かしいような土のいい匂いがします。そして、不思議なことにカラスアゲハやモンキチョウが、たい肥と徳田さんに吸い寄せられるように飛んで来ます。

徳田さん曰く、良いたい肥には、良い虫が集まってくる。ゴキブリなどのいわゆる害虫は集まってこないんだよ、とのこと。
たい肥の中には、多様な生き物たちがそれぞれの役割を担いながら暮らすステキな空間が出来上がっていました。

徳田さんのコンポスターや木枠たい肥の中は「小さな地球」でした

■「仙台生ごみリサイクルネットワーク」事務局長の徳田実さん

生ごみは、もともとは食べ物。有機物の中には生き物に必要なミネラルが含まれています。「生ごみ」というと汚いモノのように感じますが、発酵の力でたい肥にして土に戻す。そして、ミネラルたっぷりの美味しい野菜を収穫する。この循環の良い所は、「ごみが出ない上に土も人も元気になること」

徳田さんは、生ごみのことやこの先の環境のこと、暮らしのことを本気で考え、それを実践する熱い思いの持ち主でした。徳田さんのご自宅の表札には「ECO TOKUTA」の文字が。徳田さんの思いや人柄のわかるインタビューは、ワケアップキャンパスマガジンに掲載されています。http://wu-magazine.com/wakeari/253

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