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よりブランド力を高めるために - 丸森町耕野たけのこ生産組合

知らないとモッタイナイ「たけのこのおいしい部分」

丸森町耕野
たけのこ生産組合

シャキッと噛みしめた瞬間口に広がる、甘さを含んだあのうまみ。毎年春が来ると、たけのこの登場が待ち遠しいものです。今回は宮城のたけのこ名産地である丸森町耕野地区を訪ねました。丸森町のたけのこは4月中旬から5月中旬がハイシーズン。たけのこ生産者によって組織される「丸森町耕野たけのこ生産組合」ではこの時期、1日置きに山に入り1回で数百kgものたけのこを収穫します。特に今年は“当たり年”で、収穫が追いつかないほどの生産量なのだといいます。

メインはなんといっても太くてみずみずしい孟宗竹(モウソウチク)。5月初旬を境に旬は淡竹(ハチク)、そして唐竹(カラタケ)へと移り6月頃まで収穫は続きます。
たけのこの収穫は地下茎ギリギリの場所に鍬を入れ、根本の赤いポツポツをつけた状態で収穫しなくてはいけません。実はこの部分のうまみが一番強く、イノシシなどはここだけかじるのだとか。組合のみなさんは、土の深さとたけのこの曲がり具合で鍬を入れる場所を瞬時に見極め、小気味よく収穫をしていきます。「“曲がり”の内側に鍬を入れると、きれいに収穫できるんですよ」と、谷津吉宗さんが話してくれました。

美味しいたけのこは「竹林整備」にあり

竹の生命力はよく知られたところ。放っておけばすぐに日光が届かないほどに生い茂り、張りめぐらせた地下茎で、鍬も入らなくなってしまいます。しかし太くて良いたけのこを育てるには日光や風通しが必須条件。竹林をいかに管理するかが大切です。「竹と竹の間隔は、よく“カサをさして歩けるぐらいに空けろ”言われていますね。出荷時期を過ぎてもしばらくたけのこは出てくるから、それを随時刈り取って竹を増やさないようにしないと。あとは節が黒くなった古い竹を伐採し、白い節の新しい竹に入れ替えていくのも重要な仕事です」と話すのは八島 健さん。11月頃には約2町歩(20,000㎡)の収穫エリアに1tほどの堆肥を撒き、翌年のたけのこに備えます。

吟味を重ねブランド力向上を目指す

丸森町のたけのこは2011年の原発事故から3年間、出荷制限がかけられていました。しかし組合では、国の基準値よりも厳しい「65ベクレル以下」という基準を設定し、線量をチェック。安心・安全なもののみを出荷する体制を構築しました。また「耕野のたけのこ」のブランド価値向上を目指し、「収穫から1日置いたもの」や「重さを満たさないもの」は出荷しない、という厳格な規格を設けています。そんな努力が認められ「耕野のたけのこ生産組合」は平成27年2月に行われた食材王国みやぎ推進優良活動表彰「ブランド化部門 で特別賞を受賞しました。
丸森のお母さんたちに聞いた「おいしいたけのこの食べ方」は、なんといっても「刺身」です。朝掘りのたけのこはアクを抜かず、そのまま茹でてOK。薄くスライスしてわさび醤油で食すと、みずみずしい香りが口いっぱいに広がります。また、丸森のもう一つの特産品「へそ大根(凍み大根)」と一緒に醤油で煮るのもおすすめ。へそ大根の戻し汁にたけのこの風味が加わった、豊かなうまみが舌を魅了します。春の味覚たけのこ。その美味の裏には、竹林を丹念に手入れする手間ひまと、自分たちの仕事に対する厳しいまなざしがありました。

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